~前回のあらすじ~
「<職業:風俗嬢>でマッチングアプリに登録してみたらどんな男と遭遇できるのか」とヒラメキ、アプリで恋人募集中の私『桜貝ぱふ子』。 記念すべき1人目に選んだのは【毎日写真を送りつけてくるちょい悪おやじ風の65歳男性】!待ち合わせの時点で既に帰りたくなっている私の運命やいかに!
思ってたんと違うお店へ到着
ついた!ここだよ~!
わ、わぁ…雰囲気があるお店ですね…
でしょ?高いところは行き慣れているだろうから、安くてもおいしい所を紹介したくて!僕ここ週3くらいで通ってるんだぁ!!さ、はいろはいろ!
……。
思ってたんとちがぁう!!!
あのね、私言いたいことがあるの。
そりゃあ私だって普段は赤提灯系の居酒屋は好きですよ?!
でもな?
赤提灯は好きな人と、仲の良い友人と来るからこそ楽しい場所なんじゃい!
嗚呼、課金してでも今すぐイケメンに会いたい。
イケメンとなら赤提灯でも楽しくビールが飲める。
むしろイケメンは最高級のツマミだよ。
しかし、来てしまったのなら後には引けん。
こうなったら、シコタマ飲んで帰ろう…。
風俗嬢だと知っていながらマッチングした理由を聞いてみた
さて、本来の目的は異性交流。
ビールを一気飲みした後、折角なので「風俗嬢と書いてある私にアタックしてきた理由」を聞いてみることにした。
あの…今更なんですけど、お名前の呼び方は革ジャンさんで大丈夫ですか?
はい!大丈夫ですよ。
ありがとうございます。私プロフィールに風俗嬢って書いてあったんですけど、革ジャンさん的に本当に大丈夫でしたか?
もちろんだよ!僕、あまり職業とかで人を判断したりしないから!
あら!素敵ですね!じゃあ風俗嬢ってどういうイメージがありますか?
そういうことに興味があるというか、好きな女性って感じかな?
なるほど。私とマッチングしたのもやっぱりそういうのが好きそうって見えたからですかね?
いやいや!ぱふ子さんはとても知的な感じに見えたし、ぜひパートナーにと思って。
(なんのパートナー?!)
失礼ですが、革ジャンさんご結婚は……
結婚はしてたよ!
(もしかして年齢的に死別とかなのかな…)そうでしたか…。
まぁもうバツ3だし、子供はいっぱいいるんだけどね!もう会ってないけど!あっはっは!!!
そこからは自分語りのオナニーな武勇伝祭り。
長すぎるので簡単にまとめると、初婚は17歳でデキ婚。借金抱えて離婚。2人目の奥さんに寄生して24歳で再婚。子供を2人作るも自分の浮気で離婚。3人目の奥さんは40歳で結婚。45歳で離婚みたいな。
……クソでしかないな?!
もうそこまでくると凄いよアンタ。
離婚って1回するだけでもかなりの体力と精神がすり減るとは噂で聞いていたけど、それを武勇伝にしちゃうって……。
というか、最初は「なんで私とマッチングしたか」を聞きたかったのに超話が脱線してしまいました。
えーっと。つまり私を4人目の奥さん候補にしたいと……。
うん!そうだね!
うん!
私絶対幸せになれないね!!!
食事の食べ方=人格が反映される
頑張って楽しく会話をしている最中も、私が食べたいものはほとんどオーダーされず、「絶対これの方が美味しいから!」と注文し続ける革ジャンさん。
しかも、よくよく見ると本人はちょこちょこ食べるだけで、どれも完食せずにお皿に残っている状態。
私が食べたいものは注文さえさせてくれず、あげく自分の好きなものを選んだクセにほとんど手を付けないとか…。
…なんで頼んだ?
こんな量私だけで食べれるはずもないし、味の好き嫌いだってあるんだよ!?
せめて好き嫌いとか聞けよ!!!
農家と酪農家とお店に謝れや!!!
ついでに私にも謝れや!!!
満腹だからとか、そういうことならまだしも、特に理由なく残す人って私はなんとなく苦手。
ふと手元を見れば、お箸の持ち方も間違っているし…。
目の前で普通にゲップもするし、もう散々でした。
あの、お箸の持ち方独特ですね。(嫌味)
でしょ~!上手でしょ!
…今までの奥さんに直してとか言われなかったですか?
言われなかったね。ほら、俺引っ張るタイプっていうか。
??(何を言っているんだこの人は)
まぁ亭主関白っていうかさ~俺が亭主だし、俺がルールみたいな。あ、でも本当に大好きな頃は嫁を立てたりもしたよ?
こいつなんで結婚できたんだろう。奥さんたち離婚して正解だ。
へぇ。ごはんあまり食べれていませんけど、もうお腹いっぱいなんですか?
いや、いつもここ来るから飽きたんだよね~。
うん。
そうやってあなたは今まで女の人を扱ってきたのでしょうね。
美味しいけど、毎日食べてたら飽きて、取るだけ取って放置。
食べ物の食べ方には人柄が出るとは聞いたことありましたが、こんなに体現してくださった人はいなかったです。
昔は見た目でクソさをカバーできていたんだろうけど、多分モテていた時代から時が止まっているんだろうなぁ。
むしろ可哀そうに見えてきてしまった…。
さらにさっきから地味に気になっているのは
どんどん彼が前のめりな姿勢になってきていること
近い!近い!
Please ソーシャルディスタンス!!
なんだか嫌な予感がしますが(フラグ)、一旦スルーしておこうと黙々とごはんを口に押し込む私なのでした…。
次回!完結編「おじさんとアラサー、タクシー乗り場でまさかの攻防戦」